個人情報保護に近い問題として、企業の取引先情報があります。
企業によっては、取引先の帝国データバンク的情報とは別に詳細な売上げ・利益構成、社長の趣味や家族構成、取引先のさらに取引先(直送先)などをデータベース化している場合があります。
業界によっては仕入れ先情報が非常に重要な場合もあります。
一番多いケースとして退職する社員が独立する際に顧客を奪う目的で持ち出す(盗む)ことです。
さらに悪質なケースとして、その情報を持って同じ業界の競合他社に再就職するという事も多々あります。
この取引先情報漏えい事案は実際K社で発生し、社長から相談受けました
防止策を考える前に、まずどのように起こるか
- コンピュータの得意先マスター、直送先マスター、仕入れ先マスターを印刷する、データをUSBメモリーに入れて持ち帰る
- コンピュータで打ち出した元帳、売り上げ利益一覧などの帳票をコピーして持ち帰る
- 得意先カードなどをコピーして持ち帰る
中小企業で、これらの行為をハード的に防御するのは難しいでしょう。
コンピュータ室をセキュリティルームにする方法はありますが、紙帳票を集中セキュアー管理するのはどうでしょう。
就業時間外は鍵のかかるキャビネットに保管するくらいの対策でも有効
コピー機の管理も今ではやられてません。スマホでバチバチ録るというてもあるので、それも考慮する必要があります。
大企業では実際、事務室に個人スマホ持ち込み禁止しているところもあります。
ハード的な対策プラス
情報持ち出しはダメ、犯罪になる・・意識教育を徹底する
情報漏えいなど意図的に行った場合、刑事処罰の対象になる、そうでなくても民事上の損害賠償の請求対象になる・・ということを社員にしっかり認識してもらうことです。
そのために 個人情報保護 導入のように
- 社内規定作成
- ハード、運用的な対応策
- 誓約書・労働協約書など 取る
個人場保護委員会を立上げ、その中に名前だけでも 顧問として弁護士を入れておいた方が効果的です。